おせち料理講座 @京都カラスマ大学

京都カラスマ大学は、大人のための社会見学を企画してくれる団体、と私は思っています。今回、おせち料理講座へ参加してきました。

先生はkikiさん、髪の毛を3つのおだんごにまとめてて、楽しそうに料理のことを話さはる方です。町家を改装した料理教室をしてはって、ここの内装がポップで楽しくていいです。赤を基調にしていて、台所の引出やお皿用の棚、照明やホワイトボードなど赤いもので揃えてはります。床は、一部が白黒の格子模様。床の間のお花の飾り方や、ガスメーターを神社の飾りで隠すところなど、参考になるところが多かったです。

参加者は15人と多いので、実際に皆で作るのではなく、kikiさんが料理しはるのを見て学んで、試食もさせてもらうという形式で進みました。学んだのは、割烹だし(一番だし、二番だし)、生麩の白味噌椀、いも棒(棒だらとえび芋の煮物)、焼きごぼう(堀川ごぼう)です。

おせち料理の作り方そのものも参考になりましたが、kikiさんがしてくれる話がよかったです。以下、メモ。

  • 関西は昆布、関東は鰹節。・昆布は50℃で20分間。料理には温度計が必要。
  • 料理は割合で覚える。うどんなら1:10(醤油1、みりん1、だし10)。それより濃いか薄いか。
  • 包丁は有次。研ぎ方を社長自ら教えてくれる。予約は1年待ち。
  • 大根をそのままだしで煮るより、下茹でしてから煮たほうが速い。えぐみも取れる。
  • 菜っ葉は、買ってすぐに茹でて急冷、冷蔵庫保管。いつも緑が家にあると安心でしょう。刻んでごはんと炊いたり、付け合せにしたり、便利ですよ。5日はもちますし。
  • 冷蔵庫保存でいたむのは、容器の蓋から水が落ちてくるせい。毎日蓋を拭くか、ラップをたるませて落とし蓋にしておけば、いたみませんよ。
  • さしすせその順に味付け。あとから砂糖入れても入りませんよ、醤油がたんぱく質で表面に幕を作ってしまうので。
  • 味見は2回まで。3回以上したらわからなくなって、どんどんおかしくなります。他の人にしてもらうべき。

一番だしと二番だしを味見させてもらいました。一番だしは、昆布と鰹のおいしい部分が混ざって、香りも高くて、それだけでおすましになりそう。二番だしは、エッセンスがなくなってる気がする。でも、煮物なら、素材本来の味と対等になるより、ちょっとひいてるほうが良さそう。
生麩の白味噌椀は、お雑煮みたい。だし(一番だし)もしっかりしているからかな、かなりしっかりした味付けでした。少しの量だったのに、結構おなか一杯になりました。

京都カラスマ大学は、内容・場所・参加費と、参加したくなる条件が揃っていると思います。お金に関しては、企画の人+ボランティアスタッフで進めているみたいです。今回の参加費も1500円と抑えめでした。あとは、企画に期待です。今回のような、習い事や観光に近いテーマよりも、普段の仕事に近い部分が欲しい。その意味で、次の「自分の仕事を考える三日間」はおもしろそうですね。(でも、すでに受付終了) 何をするのか見当がつきません。創造的な企画を求められますね、楽しそう。