ポーチと花火

家の鍵を入れていたポーチが古くなった。刺繍の感じが好きなんだよね。上海に行ったときに買ったのかな、誰かのおみやげだっけ、フリーマーケットで手に入れたんだっけ。。忘れちゃったや。中綿代わりにスポンジが入ってるから、鍵のごつごつがちゃんとカバーできるのも、気に入っていた。家を出るときは大体いつも、あわててリュックやポケットに突っ込んでた。なのに、なくなりもせず私についてきてくれた。

刺繍がぷちんぷちんと切れてきて、中のスポンジが見えるようになった。好きだけど、これ以上は使えないな。。このポーチにも悪いし。とは思うものの、他によさそうなポーチもない。自分で作るか!と一念発起して、あれやこれや生地を探したところまでで、一念発起が終了。

何か月も放ったらかしだったけど、ようやく心が向いてきて、手芸品店でチャックを買う。今のポーチと同じ長さに切ってもらう。

家に帰って、ちくちく、縫いはじめる。表地、裏地、チャックを、ちまちま、半返し縫いで縫う。家を守る鍵、を入れるポーチ。地震のあった時刻にも、ちくちく。時間を縫い込むような気持ちだった。

できた!地味かしら。丸がちょっとへしゃげたなあ。マチがないし、縫い代の幅が適当だったから、ちょっと小さいな。でも、赤い裏地がかわいくない? 着なくなったタンクトップを切り取ったんだよ。

これからも、よろしく。



夜、ほぼ日の中継で、スコップ団の花火を見る。
2万人がなくなった1つの事、でなく、1人がなくなった事が2万件、なんだ。