「赤西蛎太」@京都文化博物館


監督・伊丹万作、主演・片岡千恵蔵

赤西蛎太(かきた)は、お人好しの男で、お城で働いている。みんなにからかわれているが、実は伊達騒動に関わるスパイ。手紙を手に入れたので国元に帰ろうとする。腰元・さざ波との関係がおもしろい。

昔の映画は、ちょっと我慢して見る。台詞が聞き取りにくかったり画面がちらついたり、そもそも話が分かりにくかったり。そしてたぶん、「普通」が違う。昔の映画の俳優さんはこういう演技するんだなと思うけど、もしかしたら本当は、みんながこういう話し方や動き方をしてたのかなと思う。そういう違いがあるから、見てるときはちょっと我慢がいったりするんだけど、見終わるとその我慢が消えてて、いい作品だなと思うことが多い。時代と人々が、時間をかけて選んでくれた作品たちなんだよね。

二枚目役者の千恵蔵が滑稽な役を演じている。ただ、一人二役伊達騒動の立ち回りのシーンもあって、それが美しいんだよね。




文化博物館のチケットには、4つのマークと博物館の建物が並べられている。その様が好きなんよね。