「世界最古の洞窟壁画」(3D)@TOHO二条
監督・Werner Herzog。
3万年前の壁画が、1994年にフランスで見つかった。洞窟は、発見した3人グループのリーダーの名前を冠して、ショーベ洞窟と言われるそう。
長い時間は、ただ過ぎていく。たとえば、ある壁画が描かれてから、5千年後に次の壁画が重ねて描かれる。壮大なような、取るに足りないことのような。
動物や人など描かれているものを見ると、壁画を描いた人たちが何に力を感じていたのか、わかるような気がする。動きの一瞬を感じ、壁画に残そうとするその気持ちは、「本当の力が見えていた」人たちの証のように思える。
そして、壁画を描くことで、新しい力を生み出そうとする彼ら。洞窟の中で火を焚き、なかばトランス状態になりながら描いたのだろうか。新しい世界へつながろうとする人たち。
人が感じて行動する、その原初の状態を伝えてくれる、壁画、そして映画だと思う。