圓通寺の比叡山


杉と檜、まぜ垣、苔、雪、そして、正面に比叡山
広間に座ってその景色を眺めていると、座禅をしているのと近い感覚。目線が比叡山から生垣、苔、雪と下に降りて半眼になってくる。ふと気がつくと、また比叡山を眺めている。
大きな木と横一直線の生垣があるから、視線が安定する。比叡山は真西にあり、6kmは離れているそうだが、遠くもなく近くもなく、遠近感があまり感じられない。広い庭がそんなに気にならず、意識は自然と比叡山あたりに集まっていく。


素敵な空間デザインやなあ。


意識が内面に向いたり外に広がったり、その動きがおもしろい。借景とすることで、場が建物自体の中で規定されるんじゃなくて、建物の中にいるのだけれど、外とつながっている感覚。縁側みたいな中間地点になるんやね。