いしいしんじと原田郁子@ガケ書房


いしいさんの蓄音機で、SP盤のレコードを聴く。

Elvis Presley, Bob Dylan, Charlie Parker, Miles Davis, Beatlesと続く。いしいさんがいろんなエピソードを話してくれる。郁子ちゃんが間の手を入れる。オペラや、アメリカ人が日本語で歌う歌謡曲なんてのも。Thelonious Monkも。郁子ちゃんは、16歳の時、モンクを聴いて、ピアノをやめてたのをもう一度始めたんだよね。最後は、Pablo CasalsのG線上のアリア

モンクやビートルズを聴いて、あ、たしかに違うわ、変わってるって思う。レコードだね。

郁子ちゃんが「立って聴くと違うかも、本棚の向こうがおすすめ」と教えてくれた。本棚の間を歩いて聴いてみると、ほんとだ、おもしろい。蓄音機の音が、そのまま自分に当たったり、お客さんの体や服や、本棚の木や本の紙に吸い込まれるから、場所によって音が違う。わたしは本棚の向こう、音が柔らかく聴こえる場所が好き。古書や雑誌を眺めながら、ライブとラジオの間みたいな感じで楽しかった。レコードには、その場の空気がそのまま刻み込まれているから、だからこれが楽しいのかもね。

いしいさんからのみんなへのおみやげは、京都ごはん日記の絵の原画、パン屋・進々堂の創業100年記念の小説ブックレット、そして、ガケ書房の500円チケット。