「指を置く」展 佐藤雅彦+齋藤達也@ギンザ・グラフィック・ギャラリー

指を置くと、ぜんぜんちがって見える。

手ができたのは5000年前。その時から、生きものは自分を見る事ができるようになった。自分を見ること、そして動かすことで、生きものは自己認識をしていく。赤ちゃんは、生まれる前に自分の手を見ているそうだ。自分事にするということ。

一方で、メディアにおいて、自分は存在しない方がよい。没入感と呼ばれるもの。自分を忘れてその世界に吸い込まれること。自分が消えるということ。

この2つ、一見相反するようなこの2つの要素が、互いに向かい合うのが、この展示会。

本当は、相反するわけではないんだろう。インタラクティブな物語というのが、あるんだと思う。今は過渡期だから、不思議な感じがするのかな。なんにせよ、楽しい。

自分を気にしない。でも、自分が感じている。これが私の好きなこと。あ、書いてて気づいた。そういうことか。佐藤雅彦さんの展示会は、21_21 design sightの "これも自分と認めざるをえない" 展も、とても好き。