映画を見る時間

いつものウディ・アレンの作品のように、早口で理屈をこねるおじいさんのシーンが続く。そろそろ飽きたなあと感じていたところに、最後のシーン、ストレートなメッセージ。

「人生は移り変わるし、ずっと続くものはない。でも、だからこそ、今の時間を楽しもう。偶然かもしれないし、短い時間かもしれないけど、それでもいい事があるんなら、それを楽しもう。」

やなことは、できるだけ忘れよう。楽しく暮らそう。そう思えるよね。1年の終わりに、いい映画を見れたなあ。

この映画のポイントは、理屈で考える人が主人公なところだと思う。ラテン系の元から明るい人ではない、考えて悲観的になってしまったり、楽観より悲観の方が上等みたいに思ってしまったり、論理で正しい事に辿りつこうとしたり、そんな人。心あたりがあるからどきりとする。

でも、素直に楽しむことが、何よりも上等なんだよ。

  • 「うまれる」


生む、生まれる、産まれる、産む。
赤ちゃんがうまれることは、力強いとも思うし、ずっと続いてきた事なんだと普通にも思える。そして、美しいと思う。

鴨志田譲と西原理恵子のお話。アルコール依存症で、妄想と現実の入り交じるシーンが印象的。

演じるのは、浅野忠信永作博美、かわいらしい男の子と女の子。本当にこんなきれいなお話だったのかな、と少し違和感がある。

毎日かあさん」で描かれているのは、もっとバカな生活で、その中からきらりと光る部分があるのが楽しかったから。いつもの暮らしは、もっと淡々点々としてるんだよ、きっと。