映画「ミルク」

監督はガス・ヴァン・サント。主演はショーン・ベン。

「自分のために」が「みんなのために」につながる。ゲイのみんながいい感じ。

マイノリティであることも、マジョリティであることも、それ自体は恥じることでも誇ることでもない。マジョリティだと便利だったりつまらなかったり、マイノリティだとそれが特徴になったり権利抑制されたり、というのはあるかもしれんけど。

いろんなジャンルでいろんなカテゴリーがあって、例えば、性別、国籍、職業、性格、話し方、音楽や映画の好み、歩く速度、姿かたち、経験、育った環境、、、いろいろ。そういうのの組み合わせで人はできてる。同じ人はいなくて、でも共通点が一個もない人というのもいない。いろんな国に行ったり、いろんな人と話したり、いろんなもの見たりしてると、データベースが増えるから、不思議はないんだなと思う。自分の立ち位置もわかってくるし。

(話がそれるけど。。。「自分を基準にして考えるのは子ども、大人なら色んなものがあること知ってるから、驚いたりしない」て言ってたのは、糸井さんだったかな。わかる気もする。でも一方で、「色んなものを知ってたら、これなら大体この辺だなって検討がつくから、それからずれるものに対して驚く」のも、ありえると思う。両方あるんだろうな。)

ハーヴィーが自分のしたいことを進めていく姿は格好いい。環境が変わっていって、恋人と別れたり、仲間が増えて嬉しいけど、自分のその場の気持ちでは動けなくなったり、大変なこともある。でも、自分の道を進んでいるところが格好いい。しかもその結果、みんなの希望をつくりだしてる。憧れ。

1970年代のアメリカの場面が入ってる。音楽も好き。ところで、トスカが出てくるのに意味がこめられてるのかな。

あとで気づいたけど、演技がとてもいいわ。感情が自然に表れてるように思う。アカデミー主演男優賞とってはるだけあるなあ。