本「西洋音楽史」

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)

西洋の音楽の歴史を、著者が主観をもって紹介してはる本。流れが見えて、とてもわかりやすい。旋律と和音の関係を図にしてたり、こういう経緯があってこれが流行ったんだよと教えてくれたり。
わりと冷静な視点で書いてはる。音楽が好きです、ここが気持ちいいんです、という立場ではない。でも、そんなもんなんや、って興味を失うんじゃなくて、ああ、こうつながってるんだ、っていう新しい興味がでてくる。
社会の中の音楽の立ち位置の話が多い。旋律や和音の作り方などについて、細かい話はないけれど、大まかなことはわかる。
音楽が、楽しいものではなかったり、神様への捧げものだったり、気持ちを表すようになったり、、、だから今の音楽があるんだなあ。
「音楽」と「音楽の聴き方」は常にセット、と言うてはった。どんな場所で誰と聴くか、音楽のバックグラウンド知ってるか、自分がどんな体験や感情持ってるか、そういうのも大事なんやな。(それとは別に、何も知らんと新しい音楽聴いて、心がふるえるようなのも、好き。)
「事実」に「意味」を与えるのは「私」の主観、とも言うてはった。自分の感性を真ん中に置くということ、大事にしてこう。