青柳拓次 @shin-bi

青柳さんは、詩なんだと思う。

ギターの音質やコードや、歌の声や詩を、それぞれ聴いても面白いし、合わさったところを聴いても面白い。総合芸術だ。言葉がぽんとまあるくこちらへ来る様子が、詩みたいに思えた。詩というよりも詩集かな。shin-biの白い空間が紙質で、ライトのステージと、天井の配管と、棚みたいな椅子と、穏やかな人々、そこに青柳さんの音楽が乗っかって、製本完成、という感じ。

詩集、と思ったのは、青柳さんが詩を大事にしてはるから、そこから直接きた言葉だと思う。「秘密はあった方がいい 大人なんだから」 せつない詩だなあ。

コードがおもしろい。追いかけてると、IV,I,V,I, えーと、Ⅱかな、わかんないや、でもこの流れ気持ちいい、というのがいっぱいあった。音源手に入れて、なぞってみよう。なぞって、体に入れて、離れて、そこからつくる。書道の臨書と創作みたい。

お客さんに歌ってもらって、その上に自分が旋律重ねるとこ、気持ちよかったなあ。ハナレグミと似てるとこがあるみたい。その場の雰囲気をつくるのがとても上手だったり、言葉の選び方だったり、声質だったり、シンプルな旋律つかってたり。そして、永積くん太陽だとしたら、青柳さんは月みたい。

どうやら私は、shin-biが好きみたい。白い空間でギャラリーみたいだけど、音楽にもよく合う。音楽は、UrBANGUILDやINDEPENDANTみたいな薄暗いところか、青空の下で聴くのが気持ちいいと思ってたけど、こういうところもいいんだな。こういう風に気づくと、自分の感覚が新しくなったみたいで、嬉しい。ジャズやジャムバンドが好き、って思ってたけど、エレクトロニカやヒップホップもとてもいいんだ、と気づいたときみたいに。