「未来を写した子どもたち」@みなみ会館

色の構成、人や動物への距離感、画面のざらつき、音楽が素晴らしかった。今年の一番良い映画に決定。

インドの売春街の暮らしを撮るカメラマンが、子どもたちと仲よくなって、写真教室をはじめる。その写真が秀逸。

私の好きな浅葱色、子供たちのカラフルなドレスの裾がそれに重なる。カメラでは、人や車の流れを、少し低めの位置から見上げる角度で撮影。動きが大きく見えるのと、揺れる感じがおもしろい。よく出てくるのは、暗い部屋と光にあふれる外をつなぐ、赤い階段。光と闇をつなぐ階段を登る子どもの影がいい。写真は銀塩写真、粒子のざらつきが好き。カメラの映像は、たぶんCCD。夜のシーンは画面がざらざらしてて、昼のシーンでも、ゴースト、フレア、フリンジ、スミア、ボケが見える。私の好きなものがいっぱい。

最初のシーンから、音楽が素晴らしい。女声のメロディは、西洋の音程から少しずれた音のとり方、でも純粋な民族音楽の音程とも違うみたい。途中のピアノ曲も音程が気持ちよくずれてる。最後のクレジット見たら、JohnMcDowell。今度、聴いてみよう。

私は、映画のストーリーをあまり気にしない性質なのかも。音か映像かドキュメンタリが興味対象なのかな。