人とのかかわり

1. 心でっかち 「人がこう思うから、で説明できるという思い込み」
ジントニック、スキー場のリフト、少年犯罪、離婚数。
全体を見ると、見えてくるものがある。


2. 「思っていることが現実になる」
ピグマリオン(自分が作った彫像)、銀行がつぶれる?、トイレットペーパー騒動、嫁と姑、血液型性格判断、天才は先生につくられる、黒人は労働者の敵。


3. クジャクの羽、いじめの螺旋 「まわりの人が好きだから、自分も好きになる」
クジャクの羽、派手なのが良いのは、はじめはごくわずかな好みだった。それが進んで、生きるのに不自由なまでに、自分が望んでいないほどに、派手になってしまった。
安心できるだけ仲間いたら、いじめを止めるか。境界の人数によって、上向き螺旋と下向き螺旋が変わる。
誰も望んでいないのに、そんな現象が起きている。


4. 社会がわかるとは
ぐるぐる巻きにされた赤ちゃん。どうして??

理解する: その文化を身につけて、言動を納得する。共感。
説明する: ある理論を使って、言葉で伝える。科学。理論は暗闇を照らすサーチライト。

女性脳: 人の気持ちを直感的に理解しようとする。
男性脳: 構造を理解しようとする。いろいろな現象から規則性を見つけて、それを使って世界へ働きかけるのが得意。理論的に社会を理解しようとすることで、共感性が足りないのを補う。この本は、こういう人が社会を説明するためのコツを書いた本。


5. 空気を読めなくても、自分で社会を理解して、人とつきあっていく
世間: インセンティブ構造(しがらみ)の世界。すべての世界のベース。
社会: 世間の上にある。契約やルールで、ここは自由でいいよ、ここはこうすることにしよう、と決める。

札幌でのアンケート結果。本当はまわりの人からどう思われるかを気にしないで、自分の意見をちゃんと主張し思い通りに行きたいんだけど、他の人たちはその逆の生き方をしている。自分が理想としている生き方を他の人たちは好んでいないみたいだ。だから、あまり素直に自分の理想通りにしたらみんなに嫌われてしまうだろう。

人々は、自分の好みではなく、他の人が好むと思っている協調的な生き方をすることになる。そうすると、みんな他の人たちが実際に協調的な生き方をしているのを見て、「やっぱりみんな協調的な生き方を好んでいるんだな」という思いを、ますます強く感じるようになる。→2章

世間がダメなら、社会で生きよう。
安心社会から信頼社会へ。