東京めぐり

見たい展覧会をまわってきました。

  • 空気の器 @SHIBAURA HOUSE


紙で作る器。紙を細く切って、全体を伸ばして、形を作る。七夕の笹飾りみたい。
ふわっと伸ばすと、そのままの形がそこに残る。だから、空気の器。素敵な名前やね。
不思議なのは、器の外側と内側で全く色が違うこと。紙の表と裏が色違いになってる。隙間がいっぱいある器なのに、外側からは内側の色は見えないよ。
やわらかいテクスチャが好き。紙や布や陶器の手触りが気持ちいいな。


年代を遡るように展示されている。行ったり来たり、繰り返し歩いたみた。
はじめは、ぼんやりした絵という印象。歩いていたら、ふと気づいた。あ、消えゆくもののその瞬間が、ここに描かれてる。
少女、眠り、子供の絵。砂がこぼれていくような、切ない感じ。捉えられないような淡い瞬間を、そこにふわりと載せてはるよ。

  • Bill Viola "Transformations" @銀座・小柳ギャラリー


水を境目に変わる世界。
水のカーテンをくぐり、白黒の世界とカラーの世界を行き来する人。水面から飛び出すもの、その大きな音。集まる人々に降りそそぐ水。


水の美しさを眺めている。形や色や手ざわり。水の中の独特の風景。
水は、人と近いのに、人とは遠い。水っぽい人間は、水の中で暮らしているわけじゃない。
水が分かつ世界。


見とれるように見てしまう映像たち。
井田照一さんの"Surface is the between"を思い起こしたよ。


 

エベレスト。山を見下ろす。太陽の光で浮かび上がる、白の稜線たち。見たことのない神秘な光景。
体と感性と知力で、それを紡ぎだす人だな。素晴らしいね。