本を読みました

ナガオカケンメイのやりかた

ナガオカケンメイのやりかた

デザインリサイクルストア、D&DEPARTMENTのオーナーさん。「よいデザインを、みなにつかってもらう。媒介する。継続させる。」という芯のあるコンセプトと、「そのためにどう働くか」という気持ちのありようを、丁寧に語ってはる。自分を反映させるものが、モノであり言葉であり、好きな対象のセレクトとその対象への接し方だと、私は思う。それを確認できる良書。ときどきぐさりと来る言葉もある。折にふれて読み返したい。好きな文章の一部を引用します。

  • お金の使い方こそ「その人」が出る
  • 生きているなら、いろんな無茶をした方がいい。
  • できないかもしれないことを宣言して、笑われながら、突き進む。
  • 「責任」という言葉をあえて言い換えてもいいとなったら、僕だったら「気持ちの住み家」かなぁ。
  • 採用したいのは、未来のビジョンに強く興味を抱き、また、問題点なども指摘しながら、なぜ、自分がその会社に必要なのかを説明できる人。
  • 「離れた場所に再現する」こと。そこには、いちばん難しい「人間的な再現性」もありますし、リサイクルという一点ものを流通させるという「流通しないもので品揃えをするD&DEPARTMENTの再現性」という点もあります。・・・どんな子供っぽいことでも、再現性が高ければ、僕にとってはとっても「大人っぽい」ことになります。
  • 今、僕は、デザインに限らず、必要なこととして、「立派を目指さない」ということがあると思っています。・・・「担当した人間の感性」ではなく、「誰にでも簡単に説明ができること」で、作られ過ぎている。
  • やる気のないスタッフと仕事をするほど、余裕はありません。

7つのフレームワーク
ものごとの全体像のつかみ方と、それを人に伝える方法を、わかりやすくまとめてはる。仕事だけでなく普段の会話にも使えそう。これもワークライフバランスの一部。

  • 間違った仮説・結論であっても、仮説がないよりはずっとまし
    • 考え方の経路をまとめておくと、仮に失敗しても、ここまではOKだからこの先を直すという修正をしたり、失敗の原因をたどって次に使えたりと、経験を使えるようになる。
    • 自分の考え方の癖がわかる。
    • 完璧に正しいことはない。うまく行ってないなら修正する。まあまあうまく行ってるなら保つ。
    • わかってるなら、やりましょう。
  • フレームワークの基本は、論理思考力(問題を深く掘り下げる)x水平思考力(想定した範囲以外から解を出す)
    • 論理思考力・・・MECE(2x2マトリクス)、ピラミッド・ストラクチャー、仮説をつくる
    • 水平思考力・・・それって本当? 新しい見方を入れる。違うものを組み合わせる(アイディアのつくりかた)
  • その他
    • フォトリーディングは、画像を用いてイメージを作り上げていくための訓練に有効。
    • 数字は感性と理性をつなぐ。具体性を持ち、信頼性を持つがゆえに、逆に私たちの直感に訴えます。
    • ほんとうにコミュニケートしたいのは、相手の無意識層の中にある過去の経験値。/ 相手の無意識の中に、あるいは、相手がこれまでの経験値として蓄えてきているものに、いかにきっかけを与えて働きかけ、それを呼び覚ますことができるか。


2010年度版 図解一目でわかる最適資産運用法

2010年度版 図解一目でわかる最適資産運用法

  • お金の管理は、家庭科の一部、暮らしの知恵なんだろうな。株式、投資信託、外貨投資の仕方を知っておこう。
  • 自分の資産のうち、どのくらいを運用するか、運用資産のうち、どのくらいをリスク資産にするかは、個人による。
  • 資産運用は、使う予定のないお金でするのが良い。運用を止める良いタイミングは、たぶんいつか来る。使う予定のないお金なら、期限がないからOK。けど、使い先が決まってるお金=期限が決まってるお金なので、運用を止めるタイミングが期限内に来るとは限らない。できれば、長い期間で考えたい。
  • 運用スタイル診断で、元本重視⇔積極型の傾向がわかる。私はやや積極型。元本確保30%、国内債権20%、国内株式30%、外国債券5%、外国預金5%、外国株式10%。
  • ポートフォリオは、年1回、リバランスする。
  • 投資信託を始めよう。証券会社より運用会社が重要。とはいえ、とりあえず証券会社に口座を開こう。月1万円くらいから始めて、勉強していこう。


キミがこの本を買ったワケ

キミがこの本を買ったワケ

人はどうやって選んでいるのかな。
そうそう私も同じと思ったのは、「おもしろい映画よりおもしろい広告が好き」、「口にしたくなるフレーズたちがある。『逆に言うと』『○○っぽいくない○○』」。
え、みんなそうやって選んでたんやと思ったのは、「基本、人は「選ぶ」のがニガテ」「人はコンビニの飲み物をわずか3秒で選んでいる」。
なるほどーとおもったのは、「魔法のヴェール。目には見えない。意図してかぶせることもできない」「現実的なところから入って徐々に空想的なほうへ進むと、トランス状態になりやすい」
後半の内容は少しテーマからずれてるかも。でも、人の考え方を知るのに良い本。


きつねのはなし

きつねのはなし

京極夏彦みたいな森見登美彦と聴いて、読んでみた。文体は京極さんに近いけど、論理的に説明してるわけじゃない。不思議物語を上手に書いてはる。新しい文体を見つけはったな。終わりに不思議感を残すのは、ショートショートっぽい。

うちに帰ってから15分で作れる晩ごはん (別冊すてきな奥さん)

うちに帰ってから15分で作れる晩ごはん (別冊すてきな奥さん)

手早くごはんを作るヒントの本。鮭を焼いてほぐして冷凍しとくと、ごはんやパスタと組み合わせられるよ、など。材料が似てても、味付けで雰囲気をぱっと変えてるのがおもしろい。